IR資料室
決算情報(直近の業績について)
直近の決算説明資料
当期の決算説明資料(過去分)
過去3期および当期の業績推移
23年3月期 | 24年3月期 | 25年3月期 | 26年3月期※ | ||
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売上高 (百万円) |
通期 | 77,962 | 76,895 | 82,884 | 未定 |
前期比 | 16.6% | △1.4% | 7.8% | - | |
営業利益 (百万円) |
通期 | 4,739 | 1,617 | 4,226 | 未定 |
前期比 | 1.2% | △65.9% | 161.2% | - | |
経常利益 (百万円) |
通期 | 5,675 | 3,710 | 3,926 | 未定 |
前期比 | △13.1% | △34.6% | 5.8% | - | |
親会社株主に帰属する 当期純利益 (百万円) |
通期 | 3,147 | 1,511 | 2,227 | 未定 |
前期比 | △32.5% | △52.0% | 47.4% | - | |
1株あたり当期純利益 (円) |
通期 | 135.01 | 64.86 | 95.58 | 未定 |
- | - | - | - | - |
※2026年3月期の連結業績予想については、5月15日の本決算発表時点で合理的に算定することが困難であるため未定としております。
2025年3月期 業績全般の概況
当連結会計年度における売上高は、VCCS及びCTC並びにFC・MDセグメントが前期比で増収となったことなどにより、82,884百万円(前期比+7.8%)となりました。営業損益につきましては、VCCSセグメントの損益が安定化したことに加え、CTC及びFC・MDの両セグメントも増益となったことなどにより、4,226百万円の利益(前期比+161.2%)となりました。経常損益につきましては、期末為替レートが円高方向に推移したことによる為替差損352百万円を計上したものの、営業増益などにより、3,926百万円の利益(前期比+5.8%)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益につきましては、第2四半期において中国市場における需要低迷による当社子会社での人員整理・解雇を進めたことに伴う事業構造改善費用223百万円や技術ソフトウェアの開発見直しによる固定資産除却損361百万円を特別損失に計上したものの、税金負担率の正常化などにより、2,227百万円の利益(前期比+47.4%)となりました。
なお、当連結会計年度における期中平均為替レートは1米ドル=152.60円(前期実績は144.58円)、期末為替レートは1米ドル=149.52円(前期実績は151.41円)の実績でした。
セグメント別の業績に関する概況および連結業績予想に関する説明
VCCS(主要製品:車載用アンテナ)
当セグメントの主要市場である自動車市場は、世界的な半導体不足・部品供給停滞などの影響が緩和され、販売は改善方向に向かっておりますが、世界経済減速などを受けて新車需要の回復は鈍化傾向にあります。地域別でも、米国/中国/日本国内市場を中心に販売台数は横ばいで推移しました。
このような状況の中、主力製品であるシャークフィンアンテナ/GPSアンテナをはじめとする自動車メーカー向けアンテナの販売は、日本国内向けが増加したものの、日系自動車メーカーの中国市場向けが不振となったことに加えて一部顧客の生産調整の影響を受けたことなどにより、前期比で減少しました。
この結果、当セグメントの売上高は55,961百万円(前期比+0.7%)と、前期と同水準となりました。セグメント損益につきましては、製造体制の見直しや安定受注による生産効率の向上があったものの、現地通貨高に伴う中国/ベトナム生産拠点における労務費などの増加に加え、海上運賃など物流費が増加したことなどにより、2,838百万円の利益(前期比△8.4%)となりました。
CTC(主要製品:半導体検査用ソケットおよびプローブカード)
当セグメントの主要市場である半導体検査市場は、PC/スマートフォン向けが低調に推移し、産業機械/自動車向けの伸びが鈍化しているものの、生成AI関連の需要の高まりにより全体としては若干の回復傾向にあります。
このような状況の中、当社グループの主力製品である半導体後工程検査用治具の販売は、PC/スマートフォン向けロジック半導体検査用ソケットなどの受注が底ばいで推移しているものの、生成AI関連の検査需要取り込みなどにより、前期比で増加しました。半導体前工程検査用治具の販売は、高周波電子部品検査用MEMSプローブカード(YPX)の販売が下期以降増加に転じ、周辺機器を含めてワンストップでソリューションを提供するターンキービジネスも増加したことなどにより、前期を上回りました。
この結果、当セグメントの売上高は15,614百万円(前期比+24.1%)と、前期比で増収となりました。セグメント損益につきましては、一時的な技術課題対応費用が発生したものの、増収に伴う増益に加え、製品ミックスの良化などにより、1,479百万円の利益(前期は794百万円の損失)となりました。
FC(主要製品:電子機器用微細コネクタ)・MD(主要製品:医療機器用部品/ユニット)
当セグメントの主要市場である携帯通信端末市場は、ウェアラブル端末の多様化・高機能化により今後の成長が期待されるほか、スマートフォンの出荷台数は前期比で増加しました。POS端末市場についても、物流/製造を始めとする幅広い業界において、情報管理による業務効率化実現の観点から着実な成長が見込まれ、需要は堅調に推移しております。
このような状況の中、微細スプリングコネクタを中核製品とするFC事業におきましては、顧客の生産調整が解消されたことによりPOS端末向けの受注が回復し、ワイヤレスイヤホンなどウェアラブル端末向けの販売も堅調に推移したことなどから、売上高は前期を上回りました。
MD事業につきましては、主要顧客である国内大手医療機器メーカー向けのカテーテル用部品/ユニット品の販売が増加したことに加え、当社が製造パートナーとして参画しているベンチャーエコシステム向けの販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は前期を上回りました。
この結果、当セグメントの売上高は、11,032百万円(前期比+31.8%)と、前期比で増収となりました。セグメント損益につきましては、FC事業における増収に伴う増益などにより、789百万円の利益(前期比+571.8%)となりました。
インキュベーションセンター(主要製品:MaaS/IoT向けアンテナおよびソリューション)
当社は、MaaS/IoTなどの新規成長市場や、高速大容量通信に向けた光通信市場に対し、新たなビジネス創出・ビジネスモデル革新を目指して、本格的な事業展開に取り組んでまいりました。当セグメントの主要市場である MaaS/IoT市場は、カーシェアリングなどモビリティの進展、あらゆるものがインターネットにつながるIoTの普及 に伴い、順調に成長するものとみられております。
このような状況の中、プラットフォーム事業におきましては、IoT向けのスマートアンテナ技術を活用したMIMOアンテナや、MaaS/レンタカー向け車載鍵管理ソリューションの拡販を進めました。
当セグメントに第2四半期連結会計期間まで含めておりました先端デバイス事業につきましては、光通信市場向けに光電変換デバイス技術を活用した光コネクタの量産化に向けた体制構築を推進しておりましたが、半導体検査市場向けの光電融合プロジェクトとして発展的に解消しました。
この結果、当セグメントの売上高は271百万円(前期比△21.7%)と、前期比で減少しました。セグメント損益につきましては、展開初期の新規事業が中心の当セグメントにおける売上高は小規模なものとなっており、投資が先行している段階にあることから、886百万円の損失(前期は811百万円の損失)となりました。
今後の見通し
2026年3月期の業績につきましては、米国の関税政策及びその対応としての価格交渉など不確定要素が非常に大きいことから、現時点では未定とさせていただき、合理的に算定でき次第速やかに開示いたします。なお、2026年3月期の配当につきましては、株主様への利益還元方針(DOE:純資産配当率2.2%を目安とする)に基づき、2025年3月末時点の純資産額に2.2%を乗じて得た金額を基に、2025年3月期と同額の1株当たり48円(中間配当24円・期末配当24円)と予想しております。